特定行為研修の際にとても参考になった書籍を紹介します。また、指導医や研修医からも聞き込みを行い、オススメの書籍も紹介します。(実際に借りて、読んだりもしました)
参考書が切実に必要になってくるのは区分別科目からになります。医師と一緒に診察や治療方針の検討を行うため、医師からの質問が飛んできます。
嫌な汗が止まりません(;’∀’)
また、レポートの作成の際の根拠を埋める時に、大変参考になりました。参考書があるのとないのとでは、レポート作成の時間が大幅に変わってきます。
参考書を選ぶポイントは、看護師向けよりも医師向けの参考書をおススメします。看護師向けの参考書では、特定行為の参考にはなりませんでした。写真やイラストが多く入っている「医師の入門書」辺りの難易度がオススメです。
特定行為研修に関わらず、医学的な知識のレベルアップを考えている方はぜひ購入をお勧めします。
区分別科目では、医師と一緒に治療を行います。
研修生がきちんと「疾患や治療について勉強しているか理解しているか」というのは、指導医からの信頼という意味でも大きく変わってきます。
医師に「認められる 頼りにされる」と言うと誇張かもしれませんが、”一目置かれる”看護師になるのに参考書は必須と感じました。
看護師特定行為研修まるわかりガイド
特定行為研修について迷っている方は、コチラをお勧めします。全体の概要について網羅されており、詳しい情報が知りたいという方は、お勧めです。
内科レジデントの鉄則 第3版
コチラは、あまりに有名な参考書であり、日本中の研修医は必ず持っているのではないかという大ベストセラーです。
区分別科目開始早々に購入し、また研修医からもオススメされた実績のある参考書です。内科診療について学ぶことのできる教科書としては間違いなくこの本をおすすめします!
酸素療法や血糖管理、ステロイド換算など必ず学んでおくべき基本事項が網羅されています。
- 現場でよく遭遇する症候の鑑別
例)入院中の患者の発熱で見逃しやすい、想起すべき原因(7つ)は? - 内科救急の具体的初期対応
例)高Kの重症度判定と具体的な治療薬(投与量も含め)は? - 悩ましい入院患者の管理
例)refeedingで想定すべき電解質異常は?
『当直ハンドブック Ver.2』
臨床推論で学んだ内容を補足、実践に使えるようサポートしてくれる書籍です。
患者の主訴や症状から確定診断を付けるための判断材料になってくれます。
タイトルの通りですが、救急外来(ER)での研修の際にとても重宝しました。
- 当直や救急外来で経験するイベントや臨床疑問を2分で解決し対処できることを目標に構成されている
- 全504ページにわたる情報が網羅的に掲載されており、当直中のほぼすべての疑問に関して対応できる
- それぞれのシチュエーションに対応できるようになるのはもちろん、最新の医学知識や思考回路をエビデンスに基づいて掲載しているため、それぞれの症候や疾患に対応したあとの振り返りやフィードバックにも利用できる
- 胸痛の患者さんが搬送されてくるけど、まず何から鑑別をつけようか…?
- 溺水の患者さんが5分後に搬送される…何に気をつけて初期診療を行うべきだろう…?
- 急性膵炎っぽいと診断はつけられたけど、コンサルトする前にまとめるべき重症度分類のチェック、専門医が来るまでに対応しておかないといけないことって何だっけ…?
レジデントのためのこれだけ輸液
輸液に関して、共通科目のe-ラーニングで学ぶことはあっても、具体的な思考過程を学ぶことは少ないのが現状です。
輸液の初心者に寄り添った解説や構成で、基礎について、無理なく学ぶことができます。輸液に対する理解がグッと深まります。
「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」のレポート作成においては、必須ともいえる内容です。
- 細胞外とは何か。なぜわざわざそのような名称を使うのか。
- GI療法の仕組みは何か。
- 輸液の量を決定する際に必要な項目である代謝水とは何か。
竜馬先生の血液ガス白熱講義150分
・血液ガスを、いつ取ればいいのか分からない
・血液ガスの所見て、これでいいの?
この悩みを解決できます。
血液ガスの理解は、覚えるべき数字や式も多く、ハードルが高く感じられます。
共通科目でも、「ΔAG・補正HCO3-」出ましたよね?共通科目の際にこの本を買っておけばと悔やみました。
- 血液ガス所見を読む際に必要な用語、概念
例)PAO2の「A」って何でしょう? - A-aDO2の計算式の意味を理解せず、丸暗記していませんか?
- 血液ガスから真の低酸素血症の原因を見つけ出す評価方法
※低酸素血症≠呼吸器疾患! - pH正常の血液ガス所見に隠された代謝異常を見つけ出す方法
例)ΔAG・補正HCO3-を計算してますか? - 複雑な病態を明らかにする補正式の計算方法と適切な代償の判断
例)このガス所見は代謝性アシドーシスを呼吸性に代償…できているのかいないのか?
わかって動ける!人工呼吸管理ポケットブック
この本は、とにかく使いやすいという点をお勧めします。理解しやすく丁寧に解説されているので、人工呼吸器に慣れていない方に特にお勧めします。
文字ばかりではなく、図が豊富に使われているのも分かりやすいポイントです。
- 人工呼吸器の設定から調節、離脱、トラブル対応まで、現場で迷った時に必要なデータがすぐ引用できる
- チェックリストを参照することで具体的なアクションプランを思い浮かべることができる
レジデントのためのこれだけ心電図
私は、「循環器」を区分別科目のローテーションに行くと決めていたので、購入しました。
結果から言うと、とても参考になりました。「病気が見える循環器」よりも心電図に特化していてとても分かりやすかったです。
- この心電図はなぜ学ぶ必要があるのか?
- どのような場面で出くわすのか?
- この心電図を学ぶとどんな良いことがあるのか?
- どのように対処すればよいのか?
創傷管理関連にオススメの参考書
下肢救済のための創傷治療とケア
看護師の特定行為コミュニティで紹介されていた書籍です。実習で参考にすることが多く、とても役立ったと伺いました。
私は、創傷管理関連の特定行為を修了していませんが、参考書は看護師向けよりも医師向けの参考書でないと、特定行為の参考になりませんでした。
実際にデブリを行う看護師にとっては、写真とカラー図解が多く入っている医師の入門書というのはピッタリだと思います。
- 豊富な写真とカラー図解によるわかりやすい解説。
- これから下肢救済治療を始めようとしている医師のための入門書。
進化を続ける!褥瘡・創傷治療・ケアアップデート
私自身、創傷管理関連を修了していないため、この本の中身を読んでいません。
こちらの本は、創傷管理関連を修了した方から、教えて頂いた参考書になります。
- 基礎的な内容から、一歩先に進んだ創傷治療について学ぶことが出来る
- 最新ガイドラインの方向性、褥瘡・創傷の最新コンセプト、アセスメントや治療について紹介