
看護師になって1年も経っていないのに、もう仕事に行きたくない。
毎日が辛い。対処法を知りたい。
新しく慣れない環境で疲れやすいことに加えて、看護師1年目は仕事と勉強のダブルワークと激務です。
私も、1年目の頃何度も「辞めたい。行きたくない」と思っていました。そう思う人は、たくさんいます。
この記事では、仕事に行きたくない原因と対処法について紹介しています。
看護師1年目の仕事に行きたくない5つの原因


主な仕事に行きたくない原因は下記のとおり。
- 看護師の仕事に慣れない
- 先輩看護師からの指導が怖い
- 同期がいなくて誰にも相談できない
- インシデントを起こしそうで怖い
- 夜勤の不規則な勤務で身体が休まらない
原因1.看護師の仕事に慣れない
看護師になってから最初の1年間は、学生時代の実習とのギャップに加えて、次々と覚えなければならない看護技術が多くあります。そのため看護師1年目は看護師の仕事に慣れないことが原因で、「仕事に行きたくない」と何度も思ってしまいます。
学生の頃は老人看護や成人看護などで学んで、疾患の勉強はそんなに比重が重くなかったのに、看護師として働いてみると疾患の知識を覚えていないと受け持ちすらさせて貰えないなんてことも…。
私も1年目に集中治療室に配属になり、先輩からの質問に全然答えられなかったら受け持ちを外された経験があります。現場での慣れない看護に加えて、いろいろな勉強、新人研修、技術テストなどがあり、1年間は本当に疲れ果てます。
その途中で、仕事に行くこと自体がしんどくなるのは当然です。
原因2.先輩看護師からの指導が怖い
学生の頃は優しい先輩が担当だったから全然気づかなったけど、看護師の人間関係ってやばい…。お客さんとして、実習に行くのと看護師として働くのでは先輩たちの対応が全然違います。
学生はお客さんだから、怖い先輩なんて担当にならないのは当たり前なんですけど、こんなに怖い先輩がいるならこの部署に希望は出さなかったって何度も思いました。
怖い先輩が当日のフォローだと前日から気が重くて仕事に行きたくないって、ため息が出ます。また突っ込まれるんだろうな、公開処刑は何分続くのか、なんてことばかり考えてしまいます。
原因3.同期がいなくて誰にも相談できない
新人が1人で病棟に配属はされないように配慮はされていますが、実際には新人が1人だけで同期がいないということはあります。
同期の存在はとても大きく、仕事の悩みや愚痴、先輩への不満などを共感してくれる存在で、愚痴を聞いてくれるだけでガス抜きになります。
しかし、中にはそんな存在の同期がいなくて誰にも相談できないため、1人で抱え込んだ結果、「仕事に行きたくない」と辛くなってしまう看護師1年目は多い。
私も、集中治療室に1年目の頃に新卒は私1人でした。同期がいなくて愚痴を共有できる相手もいないため、共感してくれる相手もいませんでした。他の病棟が羨ましく思えて仕方がなかった。
原因4.インシデントが怖い
1年目だから、分からないことだらけでミスをしてしまうのは仕方がありません。でも、インシデントを起こすと先輩からも怒られ、報告書も作らないといけなくて、ストレスに感じます。
インシデントを起こした次の勤務は出勤したくなくて、気分が重く感じることも…。
同じインシデントを起こすと、先輩から「またなの?どうして同じミスをするの?」と詰められ、もう仕事になんて行きたくないって心が折れてしまいます。
仕事の優先順位も、「インシデントを起こさない」ことが最優先で、看護の質なんて二の次です。自分のメンタルが持ちません。
原因5.夜勤の不規則な勤務で身体が休まらない
看護師1年目の途中から、少しずつ日勤以外の看護もします。夜に寝ないで仕事をするのはとにかくストレスが多い。起きてるだけでも辛いのに、認知症の高齢者の相手もしないといけなくて、夜勤が辛すぎます。
また、怖い先輩と同じ勤務だと、とにかく気が休まらない。先輩から突っ込まれることはないか、確認を何回もしてその結果仕事が遅くなって、先輩に怒られるという理不尽。
緊張することが増えて、夜勤や交代勤務で身体が全く休まらないことが原因で、「仕事に行きたくない」と思う人は多い。
夜勤前はゆっくり休まないと体力が持たないのに、不安と緊張で、充分に休息が取れないまま夜勤に突入。そんな勤務を続けていると、身体だけではなく心にも不調を来してしまいます。
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仕事に行きたくないときにしてはいけない3つの行動


仕事に行きたくないのは、誰も同じです。しかし、「仕事に行きたくない」と思った時に、取ってはいけない行動は下記のとおり。
- 無理して出勤する
- 1人で抱え込む
- メンタルの不調を放置する
行動1.無理して出勤する
出勤前、「仕事に行きたくない」と思うのは皆同じですが、そこまで深刻な状態でなければ大丈夫です。しかし、泣いてしまったり体のどこかに不調が出るほど、仕事に行くのが辛いと思った場合、無理して出勤することはNG。
でも、仕事を休むと先輩たちに負担がいってしまう、仕事を休んだら次の日に大変だったて自分の首を絞めてしまうかもと思うと、休みにくいですよね。
何も考えずに、出勤して仕事をしている方が楽かもしれないけど、徐々にあなたが疲弊してしまいます。無理して出勤を続けると、身体的にも精神的にも限界を超えたときにどこかで破綻します。
そんな危険が潜んでいることを自覚して、「もう無理かも」と思うほど辛いのであれば、絶対に無理してはいけません。
私も、1年目の頃「同期がいない+先輩からのいじめ」が理由でうつになった経験があります。そのときのエピソードはコチラで紹介しています。
行動2.1人で抱え込む
同期がいない、頼れる相談相手がいない、そんな場合は1人で抱え込むケースが多いです。さらに、仕事に行きたくないほどの辛い想いを封じ込めて働く看護師1年目も多いですが、一人で悩みを抱え込むことはNG。
いつか感情が爆発したり、メンタルに不調を来してしまう可能性があります。
私も、同期がいなくて辛い思いを共有できないストレスがあり、親に泣きながら電話したことは20回や30回以上あります。
相談できる人がいれば、仕事終わりでご飯を食べに行き、軽い気持ちで相談したり、たまにはお酒を飲んで愚痴を言ったりと、ストレス発散できる機会を自分で作りだしましょう。
行動3.メンタルの不調を放置する
「仕事に行きたくない」を我慢して仕事を続けていると、メンタルに不調を来すことが多いです。自分でも気づかないうちに心に負担がかかっていることも…。
そのくらい看護師の仕事や人間関係は過酷なのですが、メンタルの不調を放置することはNG。
心と身体に不調が出てきたときの初期サインは、下記のとおり。
- 気分が沈む、憂うつ
- 何をするのにも元気が出ない
- イライラする、怒りっぽい
- 理由もないのに、不安な気持ちになる
- 気持ちが落ち着かない
- 胸がどきどきする、息苦しい
- 何度も確かめないと気がすまない
- 周りに誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
- 誰かが自分の悪口を言っている
- 何も食べたくない、食事がおいしくない
- なかなか寝つけない、熟睡できない
- 夜中に何度も目が覚める
これらを見逃さず、放置しないことが大事です。
ただし、自分では不調だと気づかない場合が多く、周囲から指摘されて気づくケースもあります。これらの症状に気付かないでいると、どんどん深みにはまってしまいます。
看護師1年目が仕事に行きたくないと思ったときの対処法4選


看護師1年目が「仕事に行きたくない」と思ったら、取るべき行動は下記のとおり。
- ストレスセルフチェック
- 1日休んでみる
- 休職を考える
- 転職を考える
対処法1.ストレスセルフチェック
まずはストレスセルフチェックをしてみるのがオススメ。
信頼性があり、おすすめできるストレスセルフチェックツールはこちら。
他にも、5分でできる本格的なストレスレベルチェック、疲労度蓄積度セルフチェックもあります。
自分が今の職場にどのくらいストレスを感じているのか、把握することから始めましょう。
対処法2.1日休んでみる【ズル休みでもOK】
ズル休みでもOKなので、とりあえず1日休んでみましょう。
どうしても辛い。仕事に行きたくないと思ったときは自分を守るために1日休んでも大丈夫。
その際、職場への連絡方法には注意が必要です。
本当は仕事に行くはずの日に、丸1日休むことを決めただけで気持ちはスッキリします。気分転換に外出し知人に出くわすことがないよう気をつけて、お休みをリフレッシュの時間に使ってみましょう。
また、「シフト通りの休日」と「仕事だけど休んだ日」では、気分が変わります。1日休んでリフレッシュできれば大丈夫ですが、その前にちょっと待って!
あなたは仕事を続けられそうですか?どうしても仕事に行きたくなくて休むというのは、ストレスがあなたのキャパシティを超えているかもしれません。
今度は、休む頻度が増えてしまうかも…。
ゆっくり考えてみて、「やっぱり続けられない」と感じたら、1度師長や先輩に相談してみましょう。
対処法3.休職を考える
もし、何度か休んだとしても体調不良が続くのであれば、休職を考えてみましょう。
体調不良は心のSOSサインです。そのまま無理して仕事を続けていると体調不良が悪化し、うつ病や心身症、社会不安障害などの精神疾患を発症してしまうかも…。
休職しようと考えるときには、その精神疾患の一歩手前の状態であることが多く、そんな時は、上司に相談し長期間のお休みを貰いましょう。
対処法4.転職を考える
体調不良の原因が今の職場や人間関係にある場合は、最終的には転職も視野にいれましょう。
今の職場で何があっても働き続けたいという強い想いがなければ、職場を変えるだけで体調が良くなる場合があります。
たとえ看護師1年目だとしても、今の職場で働き続けることが出来なければ、辞めるか転職するしか方法はありません。
看護師転職サイトであれば、自分の条件を詳しくアドバイザーに伝えることで、新人でも働ける職場を見つけ出してくれます。
>転職サイトを使い倒して希望の職場に転職しよう!看護師にオススメの転職サイト&使い方
仕事に行きたくないときに考える3つのポイント


看護師1年目が仕事に行きたくない時に、考えるべき3つのことがあります。
- 仕事に行きたくない理由
- 休職・退職後の生活
- 看護師を続けたいのか
ポイント1.仕事に行きたくない理由をハッキリさせる
自分がどうして仕事に行きたくないのか改めて考え理由をハッキリさせましょう。
仕事を覚えるのが遅い
仕事に覚えるのが遅いと自分で思ったなら、受け持ち患者の人数を減らしてもらうなどの対応を取ってもらいましょう。
先輩看護師との人間関係が辛い
人間関係がストレスに感じているなら、配属先を変えて貰えば解決するかもしれません。
ポイント2.休職や退職した後の生活はどうするのか考える
看護師1年目が休職や退職を選択した場合、その後の生活はどうするのか考えてみましょう。
- 休職は一時的にするか
- 有休を使って休職した後に退職するのか
- 退職した後は療養するのか
- 転職するのか
この4つのパターンがあります。生活するにもお金が必要なので、仕事を退職となれば、一人暮らしなら経済的に困ります。
すぐに仕事に復帰出来ないと考えているのであれば、実家に帰ってしばらく休むなど、それぞれの状況によって変わります。
ポイント3.このまま看護師を続けたいのか考える
看護師1年目で休職や退職した後、自分がこのまま看護師を続けたいのか考えてみましょう。
仕事に行きたくない原因が、看護師の仕事が嫌になったことであれば続けるのは難しいかも。
- このまま看護師を続ける
- 他の看護職の資格があれば、看護師以外として働く
- 全くちがう職業・仕事をする
進む方向は、看護師か他の看護職、全くちがう職業で働く3パターン。一旦看護師から離れて違う仕事をすることで、もう一度看護師をしたいと思えることもあります。
看護師の免許があるから、必ず看護師をしないといけない決まりはありません。
しかし、元サラリーマンから看護師に転職した私の経験から、全く違う職業への転職はオススメ出来ません。
詳しくは、【元サラリーマンが解説】看護師を辞めて異業種へ転職するメリット・デメリットで解説しています。
「仕事に行きたくない」という心のサインに気付いてあげよう
看護師1年目は慣れない看護師の仕事に緊張とストレスを抱えて、毎日仕事に行きます。
先輩たちのように職場で笑顔でいられるようになるまで、時間がかかるかもしれません。無理をし過ぎると、「仕事に行きたくない」と何度も思うようになり、心を病んでしまうことになります。
心のSOSに気付いてあげましょう。