Chocolate poisoningさん
Chocolate poisoningさんのTwitterはコチラ!
認定看護師の資格を取得しようとしたきっかけ
海外赴任中に、母が食道がんになったと電話がかかってきて、調べれば調べるほど予後不良がんなことが不安になり任期短縮して帰国しました。
看病してる間に自分が抑うつ状態になったのに病院からは家族へ何のサポートもなくて悲観し、近い未来に訪れるであろう別れに備えて、自分のために緩和ケアを勉強しようと思ったのがキッカケです。
所属施設からの資格取得に対する補助金の有無
直近が海外で働いていたので、所属施設はありませんでした。
貯金を使って自腹で進学しました。
研修中に大変だったこと・エピソード
分からないことが山のようにあって、調べても答えが出てこないこともたくさんあるし、調べれば調べるほど分からない沼にはまったことです。
実習中、どこまで求められてるか分からなくて常に不安で、記録に時間を割いて2,3時間睡眠を繰り返しながら実習したのが1番辛かったし大変でした。
活動内容
400床規模の総合病院の外科病棟に所属しながら、月2日認定看護師としての活動日をもらってました。
主な内容は下記のとおり。
- 意思決定支援とケア
- 家族ケア
- 患者さんへのケアの仕方
- 関わり方
- アセスメント方法
- 記録の書き方の指導
- 化学療法中の患者さんの症状アセスメントとコントロール
- オピオイド使用患者さんの疼痛コントロールと副作用のアセスメント
また、デスカンファレンスも行うようになりました。
活動日の内容
活動日は、院内他病棟から緩和ケアチームへコンサルトが来た時に出向いて情報収集、上記の自身の病棟で行なっていたような調整やケアを行っていました。
デスカンファレンスのファシリテーターをすることもありました。
週1日、決まった曜日の夕方に緩和ケアチームで集まって、 チームにコンサルトが来た患者さんのもとへ回診に行ったり、スタッフ間で調整したりしてました。
オピオイドを使用してる患者さんを チームの薬剤師さんがexcelにリストアップしてくれていたので、 疼痛コントロールの状況と症状を病棟リンクナースに報告してもらいながらカンファレンス・記録して、 困難事例の時はコンサルトしてくれるように主治医に働きかけたりしてました。
認定看護師の資格更新をしなかった経緯
2つ理由があります。
何度も自分の限界(システム的に理解してもらえない状況など)にぶち当たって疲弊したことで資格更新の意欲を失った
「自分の限界(システム的に理解してもらえない状況)」は、 外科の医長の次のポストにいた医者に、緩和ケア、疼痛コントロール、終末期の早期からのアプローチ等に全く理解が得られませんでした。
資料を作成しプレゼンも行い、理解してもらおうと頑張りましたが、全く理解してもらえず、私は何のためにがんばっているんだろう…と虚しくなることが続きました。
オペをすることにしか興味を持ってない医者だったので、 がん性疼痛のコントロールで上申しても、「あっそう」、みたいな感じでヌカ釘だったり、 DNRをきちんととってなかったので衰弱死の際に心マをしなければならなかったり…といった状況に疲弊したのです。
分かってくれるドクターやスタッフもいてくれたのですが、緩和ケアってなんだ?!と思い悩む日々でした。
元々 国際保健、途上国の医療に興味があって看護師になったのですが、挑戦する年齢的なリミットが迫っていたので、人生の賭けと思って国連職員を目指そうと思ったので、更新しませんでした。
資格取得を悩んでいた過去の自分に送ってあげたいメッセージ
「認定看護師の資格取得するか・しないかを悩んでいる方」に、アドバイスできることは下記のとおり。
- 看護部や配属先の師長とどのように働くのか、マメにすり合わせを行う
- 既に資格を取得している認定・専門看護師と仲良くなり情報交換を行う
- 所属先のスタッフ(医師・看護師・事務・etc…)の味方を作っておく
- 貯金は多めにあった方がいい
- CN課程に通う内に一時的にでも病むので、推し活、発散できる趣味はもっておいた方がいい
- 養成課程の学校がある地理に明るい方がいい
- プライベート含めた人生設計はゆとりをもって、何パターンか考えておいたほうがいい
職場の期待を背負って進学するのであれば、どのように働きたいかのイメージ(学ぶ過程でどんどん変わっていきます!)を、看護部や師長にプレゼンします。
さらに、看護部長・師長は、「どう働いてほしいのか」という意向を確認し、マメにすり合わせておくと資格取得後のミスマッチは少なくなります。
先輩から得られる情報は、参考になる情報が多いです。
資格取得後の活動もスムーズに行いやすくなります。
日頃からちょっとした相談ができるような関係性を築いておくこと。(ちょっとした相談ができる関係が大事!)
職場から金銭的サポートを受けないなら、生活費除いて最低150万は必要。
交際費、書籍代などに意外とお金がかかりますし、貯金が減ってくると病みます。
精神的に辛い環境やストレスが半端ないので、ストレス発散できる趣味はあった方がいいです。
特に下宿して通う場合は、馴染みがない土地というだけで不安になりがちなので、何遍も下見に行く・泊まっておくだけでも違います。
認定・専門課程に進む際に、「○年間は働きます」、という念書を書く場合があります。
転職や結婚のため引っ越さなければなくなったりして辞める際に、サポートを受けた分のお金を一括で病院に払わなければいけないため、途中で辞めるかもしれないことも含めた想定をしておくことをオススメします
しぽ@認定看護師さん
しぽ@認定看護師さんのInstagramはコチラ! Twitterはコチラ!
▼しぽさんのブログで「認定看護師の実情」について詳しく解説されているので、気になる方はどうぞ
認定看護師を受けるきっかけ
看護学生の頃から血液内科に興味があり、新人看護師時代から、がん看護メインで実務経験を積んできました。
急性期病院でできることに限りがあり、看取りやホスピスへ見送ることが多く、看護師として限界を感じた頃に師長の推薦で「緩和ケアエキスパートナース研修」に参加しました。
研修を受けて急性期病院でも緩和ケアが実践できる可能性を感じて、その年に認定看護師教育機関を受験しました。
所属施設からの研修費用の補助の有無
入学金、授業料、実習費全額負担(家賃補助、研修扱いのため基本給支払いあり)でした。
ただ、金銭的支援を受ければその後5年間退職不可(契約違反の場合は補助金返還) 参考書代、家賃、転居(新居の敷金礼金及び退去の修繕費)にかかる費用も必要です。
ちなみに認定審査の受験費や登録料、その後5年ごとに資格維持のためにも莫大なお金がかかります。
研修で大変だったこと
慣れない座学やロールプレイ。
また、実習中は意識が高い同期と揉め事が起こり、人間関係が大変でした。
考え方が様々な方が集まるため、同期の一体感を求めるメンバーも一定数います。
活動内容
認定看護師になった当初は専任看護師として病棟でスタッフナースとして働きながら、週に1回の活動日が取得できていました。
- 外来・病棟患者の告知同席
- 緩和ケアチームラウンド
- 緩和ケアチームカンファレンス
- 地域学習会の講師
- 自部署でのランチョンセミナー(コロナ前)
- リンクナース育成
- 看護学生への勉強会
- 患者の面談(心理的サポート、疼痛コントロールの相談がメイン)
- 病棟看護師のコンサルテーション
- がん診療連携拠点病院のピアレビュー
人員不足を理由に活動日は激減して、週に1回から月に2回、月に1回と減り、最終的にこの1年以上活動日は取得できていません(兼任看護師)。
読者(資格取得に悩んでいる)にメッセージ
認定看護師教育機関に通ったからこそ専門的な勉強ができ、同じ志を持った仲間ができます。
患者さんやご家族だけでなく、看護師や医者にも頼りにされるのは、認定看護師だからこその経験だと思います。
ただし、認定看護師になるまでよりもなってからの方が大変ですので、その覚悟を持って受験することをオススメします。
施設や所属長の考え方次第で認定看護師として活動のしやすさが大きく変わります。
私は認定看護師になってから7回師長が変わりましたが、緩和ケア認定看護師の活動に理解のある師長(がん看護に慣れている)とそうでない師長の下では、やりがいや活動の幅が違います。
ちなみに今年度私は、緩和ケア認定看護師でありながら、緩和ケアリンクナース、実習指導者、呼吸器グループリーダー(病棟の係)、プリセプターという役割がついていたので、認定活動は完全時間外の活動となりました。
認定看護師を目指す場合は、働く施設を十分に考えた上でなった方がいいです。
せっかく認定看護師になっても持ち腐れだと思う認定看護師は沢山います。
厳しいことを言うようですが、現場のリアルな声を知った上で覚悟していただきたいと思ってあえて正直にお伝えしました。
認定看護師になったからこそ味わえる看護体験は絶対にあるので、つらいことも多いのですが仲間が増えることを期待しています。一緒に頑張りましょう‼
あひるのマーチさん
あひるのマーチさんのTwitterはコチラ!
研修を受けようと思ったきっかけ
学生の頃から緩和ケアに興味があり、特に小児領域における小児緩和ケアはまだまだ発展途上にあると思っています。
緩和ケアCNとなり小児領域で活動することが小児緩和ケアの発展につながると思い、研修を受けました。
研修の補助金の有無
自施設の補助制度を活用しました。
施設からの補助金は、基本給の半額が給与として支給されます。
さらに、そこから諸々引かれて、実際の手取りは5万円程度という金額に…。
しかも、資格取得後は3年間の就労義務がありました。
施設からの補助金はないよりはあるほうがよかったですが、研修先が自宅から通える範囲になかったため、遠征スタイルで資格を取りに行きました。
正直、微々たる収入すぎてほとんどあてにならなかった。
結局、貯金を切り崩して生活したので250万円ほど消えました。
研修の大変だったエピソード
緩和ケアCNの研修内容は基本的に高齢者のがん看護ベースで行われます。
小児科の経験(NICU、小児がん)しかない自分にとっては、高齢者の疾患や看護という大前提の知識や経験がありません。
課題に加えて、高齢者の疾患や看護の予習復習をしなければならなかったのが大変でした。
はじめに自分の弱点(小児経験しかないこと)を伝えておくことで、研修中は周りの協力を得ながらいろいろ教えてもらうことができました。
活動内容
小児専門病院で勤務しているため、対象患者は子どものみです。
活動内容は、下記のとおり。
- 小児がん、小児循環器患者を中心に緩和ケア介入
- 緩和ケアチームによるラウンドやカンファレンスの開催
- デスカンファレンスの運営
- 小児緩和ケアの現状を伝える活動(学会等での活動報告など)
- 在宅小児患者の野外活動を支援するNPO法人での活動
研修を受けようか悩んでいる方へメッセージ
やるかやらないか悩んでいるなら、やった方が後悔は少ないと思います。
ただ認定資格を取るということは、ある程度自分の生き方を定めるということになると思うので、ライフプランを見据えて決めるのがいいかと。
個人的には、時間やお金など含めて挑戦できる環境と意思があるなら、受けてみればいいのではと思います。