【看護師のミスは多い⁉】起こりやすいインシデント3選と立ち直り方

仕事でミスをすることってありますよね。私も、結構やらかします。

インシデントを起こすと、患者への申し訳なさと同時に「やっちまった。」と落ち込んでしまいます。被害を被ったのは患者なので自分が落ち込むのは「それは違う。」というのは分かります。

ただ、理屈で分かっていても、心では「あーあ。インシデントか。報告書を書かないと。」と落ち込みます。

今は、インシデントを起こしても切り替えることが出来るようになったので、看護師を続けています。しかし、新人の頃はインシデントを起こすたびに落ち込んで、仕事に行くのが苦痛でした。

この記事では、看護師のミスで起こりやすいことと、インシデントを起こしたときの立ち直り方を紹介します。

目次

看護師のミスは多い?ミスが起こりやすい2つの原因

看護師なのにミスが多い

看護師は、ミスが起きやすい環境で働いています。

看護師のミスが起こりやすい原因は、下記のとおり。

  • 仕事の量が多く、常に多重課題をこなしている
  • 患者の自主性を大切にしている

看護師の仕事は複雑かつ量が多いことやプレッシャーがかかりやすい環境であることなどから、意外と失敗が多いです。

原因1.常に多重課題をこなしている

看護師のタイムスケジュールは、常にギッシリ埋まっています。その中でナースコール対応や医師からの指示の変更に対応しなければいけません。

鳴りやまないナースコール。何度も同じことを聞いてくる患者。自分の思い通りにならないと怒りだす患者などなど…。

これらに対応しながら、ケアや処置をこなすため常にミスが起こりやすい原因が潜んでいます。

原因2.患者の自主性を大切にしている

看護師の仕事の1つに「ADLの改善。自宅復帰の支援」があります。自分で出来ることは自分でしてもらうということですね。

しかし、これがミスを起こす原因にもなります。患者がある程度回復してくると、自分のことは自分でしてもらいますが、そのせいで転倒やルートの自己抜去が起こります。

これらのミスを防ぐには抑制をガッチガチにする必要がありますが、それではADLは低下する一方です。ある程度のリスクは理解した上で、患者の自主性を大切にします。

看護師が起こしやすい3つのミス

患者と接する機会の多い看護師は、インシデントやアクシンデントの機会も自然に増えます。ここでは、看護師が起こしやすいミスについて紹介します。

1 .患者の転落・転倒

転棟や転落のリスクのある患者には、いつも何度も口酸っぱくなーるコールを押すように説明していますが、守ってくれることもなく、出来ない人はできません。

ナースコールを押さない理由として、認知症の他に「自分なら大丈夫。」と考えている方もいます。そうして、
ナースコールを押さずに転倒した人の言い分は「大丈夫だと思ったんだよ。」です。イラっときますよね。

あなたが大丈夫かどうかは、私たちが判断するし、あなたの軽率な行動で私はインシデントレポートを書くことになったと、私は心の中でクレームを言っています。

2.ルートやカテーテルの自己抜去

転棟・転落と似た理由になりますが、患者を信じて抑制をしていないときに抜かれます。患者に「この点滴を抜かないで下さいね。」と説明し、「分かった。」としっかり返事をしてくれたのに、1時間後に抜かれているというケースも…。

患者の意識レベルを判断するスケール「JCSやGCS」もありますが、それを利用してもダメなときはダメです。抜かれます。

患者の認知機能や思い込みなど、患者がある程度自由に動けると起こりやすいミスです。

3. 投薬に関するミス

投薬のし忘れが最も多いです。タイムスケジュールに書いていても、忘れたときは「自分、何やってんだろ。」と猛烈に落ち込みます。忙しいときは、なおさら忘れてしまうこともあります。

疲れが溜まっている時や、急いでいる時は思い切り勘違いをして、薬剤のダブルチェックも間違えてしまい、誤薬してしまうときもあったり…。

内服に関しても、患者に渡した内服薬を、本人が飲まなければ看護師のミスになります。きちんと飲んだかの確認も看護師の仕事ですよね。

新人看護師が起こしやすいインシデントは?

新人さんとベテランさんでは、インシデントの内容が変わってきます。

なぜなら、ベテランは経験上、インシデントを起こしやすいポイントを知っているため、事前に危険回避できることが多いからです。

例えば、基本中の基本ですが、「患者さん間違い」って意外と多いんですよね。

「田中一郎さん」と「田中一朗さん」みたいに、読み方は一緒だけど、字が違う人もいますし、「田中」と「中田」みたいに、ぱっと見ただけでは、見間違えそうな人もいます。

こんなとき、ベテランは「絶対に間違える!絶対に確認!」と普段より名前確認の意識を強めます。

しかし、患者間違いを経験したことのない新人さんは、普段通りの意識で対応してしまうのです。

また、ベテランは自分自身が間違えない確認方法を経験上身に着けていますが、新人さんはその方法を探している途中なので、どうしてもインシデントが増えてしまう傾向にあります。

ただ、私は、新人さんはだめ!って言いたいのではなく、ベテランも新人のころにたくさんのインシデント・アクシデントを起こしてきているはずです。

あなたにも経験を積んで、自分自身の危機回避能力を身に着けていってほしいのです。

そのためには、過去にどんなインシデント・アクシデントがあったのかを、あなた自身が知識として知っておくことが大切だと思います。

そこで、新人さんに多い、インシデントをいくつかご紹介します

・薬剤の投与忘れ
・薬剤の投与方法間違い
・指示間違い
・量の間違い
・投与日時間違い

やはり、薬剤に関するインシデントが、多いですね。

薬剤は毎日扱うものですからね。件数が増えてしまうのも納得です。(インシデントがないのが1番いいんですけどね…)

そんな私も、新人のころは薬剤の開始日と量をよく間違えました…

ダブルチェックで、先輩に気付いてもらい、重篤なことにはならなかったのですが、気を付けていても薬のミスは本当に多かった…

新人のころの対策として、開始日を間違えるのでカレンダーを持ち歩いたり、駅員さんレベルの指差し声出し確認をしていました。

それだけしても、自分に自信がなくて、ダブルチェックの人に「私が出したので、いつもより慎重にチェックしてください…すいません…」とお願いもしました。

こんな私ですが、経験を重ねるごとに、薬剤のミスは減っていきましたよ。

いまだに絶対に間違えないという自信はありませんが、開始日や量をよく間違うという自分の弱点にも気づけたので、日付と量の確認は特にしっかりとする習慣が身についています。

新人さんは、ミスをする可能性が高いということを、先輩たちは知っていて、しっかりとフォローしてくれるはずです。

フォローしてもらえることに感謝しつつ、あなた自身も、しっかりと対策をしていきましょう。

そうすることで、インシデントを減らすことが出来ると思います。

インシデントで看護師を辞めたい

様々なミスからインシデントを起こしてしまい、それがトラウマになってさらにミスが続いてしまうというのは看護師にとって珍しいことではありません。

悩み過ぎて辞めたくなってしまう

看護師のミスやインシデントは場合によっては死亡事故や重篤な事故につながってしまいます。

このため、あまりにミスが続いてしまうと自分のせいでと悩みすぎてしまい、仕事をするのが怖い・仕事を辞めたいと考えてしまうケースも少なくないと言います。

原因と対策を考える

上記のようにミスで看護師を辞めたいと思った時の対処法としては、まずミスやインシデントの対策を考えることが大切です。

ミスやインシデントを起こした看護師の多くはミスを怖いと思ってしまい、そこで落ち込んでしまいがちです。

そうではなくミスやインシデントを起こした原因を自分の中で検討し、対策を立てていくと同じミスを起こす確率をどんどん下げることができます。

そうすることで自分のせいでミスを起こしたと落ち込む回数も少なくなるため、気持ちを切り替えやすくなります。

信頼できる人に相談をしてみる

自分の力だけで辞めたい気持ちを変えられないという人であれば、信頼できる人に相談したり環境を変えてみるというのも効果的な対策です。

看護師がミスを隠す

看護師の中には、ミスをしてしまった事実を人に知られたくない・怒られたくないという気持ちからをついてしまったりミスを隠す人もいます。

そうすることでミスの責任が自分にはないと周囲にアピールすることができますし、ミスを隠すことで怒られずに済むなど気持ちの面で安心できるという人は少なくないようです。

大きな問題になってしまうこともある

ただ実際には看護師のミスの中にはやばいものも多いため、嘘をついたり隠すことで大きな問題に発展してしまう事例もあります。

例えば、点滴や薬を誤って違う患者に投与してしまったことを隠したり、違う患者に投与していないと嘘をついてしまうとします。そのせいで、患者のバイタルや様子が大きく変動してもすぐに気づけない可能性があります。

実際にあった事例として、点滴や薬を誤った患者に投与したことで患者の容体が急変してしまったものは数多く報告されています。

私も、インシデントを隠した経験があります。そのときの自己嫌悪や患者が急変していないかなどの不安についてはコチラで紹介しています。

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看護師のミスによる死亡事例

看護師による医療ミスは、医療機関で発生する医療事故のおよそ6割を占めていると言われています。

これは年間でおよそ4000件から5000件ほど発生している医療事故件数を考えると、およそ2000件から3000件という割合になっているのです。

そして、その中で患者が死亡してしまう事態に発展した医療事故の割合は、年間平均でおよそ7%ほどとされています。

これは、日々働いている看護師にとっては決して他人事ではない件数だと言えます。

誤薬投与による死亡事例

実際に患者が死亡した看護師のミスによる死亡事故の事例としては、例えば誤薬投与によるものがあります。

誤薬投与そのものは看護師のミスの代表的なものなのですが、死亡事故に発展した事例では薬ではなく消毒液を注射したことで患者の容体が急変して死亡してしまったようです。

消毒液ではなく血糖値を下げる効果を持つインスリンを点滴で過剰投与したことで死亡してしまった事例もあります。

看護師の見守り不足による事例

ほかにも看護師が患者から目を離したすきに食べ物をのどに詰まらせて窒息した結果、死亡してしまったという事例も報告されています。

また、誤って患者を転落させてしまい、その結果そのまま死亡してしまったという事例も報告されています。

ミスが続く時の立ち直り方

どんなに注意して仕事をしている看護師であっても、ちょっとしたミスをしてしまうことはあります。

また、ミスばかり続いてしまって立ち直れないと落ち込んでしまったり、大失敗をして看護師を辞めたくなってしまうというケースも決して珍しくありません。

他の看護師の失敗談を見る

誰しもそのような経験をしているのですが、それでも看護師を続けている人のミスからの立ち直り方としては、ほかの看護師の失敗談を見るという方法が挙げられています。

これはミスばかりしてしまったり、大失敗しているのは自分だけではないという安心感を得ることができます。

さらに、自分と同じような失敗をしている人がどのように立ち直っているのか、ミスを改善しているのか参考にすることができます。

自分のできていることに目を向ける

ミスばかりに目を向けるのではなく、できていることにも目を向けることで自分に自信を持つという立ち直り方もありますよね。

ネガティブなものばかりに目を向けていると立ち直れないので、ポジティブなものにも目を向けることが大切です。

この記事を書いた人

看護師のキャリアと働き方の奮闘について情報を発信中

シトラス
  • 30代 2児のパパ
  • 会社員を経て看護師になる
  • 看護師5年目で特定行為研修を受ける
  • 妻のうつにより育休&時短勤務を経験

修了した特定行為区分

  • 呼吸器(気道確保に係るもの)関連
  • 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連
  • 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連
  • 動脈血液ガス分析関連
  • 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連
  • 循環動態に係る薬剤投与関連
  • 術後疼痛管理関連
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