看護師の特定行為 手順書とは? 活用方法も解説

看護師

特定行為に「手順書」が必要なの?
どうやって使うの?

こんな疑問を解決します。

実際に見てみないとイメージが付きにくいと思います。使い方も紹介します。

目次

手順書の使い方

研修を修了した看護師が、一定の診療の補助として医師または歯科医師の判断を待たずに、予め患者ごとに指示された手順書により、一部の医療行為を行うことができることが認められました。

「1特定行為」につき、1つ手順書が存在します。

手順書:侵襲的陽圧換気の設定変更

厚生労働省 「特定行為に係る手順書例集」 より抜粋しています
STEP
患者の選定
【当該手順書に係る特定行為の対象となる患者】

侵襲的陽圧換気を実施しており、担当医師により手順書に基づく設定の変更が可能と判断された患者

  • 侵襲的陽圧換気を実施している➡人工呼吸器を使用している(NPPVは非侵襲的陽圧換気)
  • 担当医師により手順書に基づく設定の変更が可能と判断された患者➡医師からOKが出た患者
STEP
患者の病状の範囲
【看護師に診療の補助を行わせる患者の病状の範囲】 範囲外

□pH、PaCO2(ETCO2)が治療目標範囲から軽度逸脱している
□PaO2(SpO2)が許容される範囲から逸脱している
□呼吸仕事量が増加している
□呼吸管理に至った原疾患の状態に著しい変化がない
□意識状態が安定、ないし適切に鎮静されている
□循環動態の著しい変化がない

手順書の範囲内に患者の状態が該当すれば、クリアです。範囲外であれば、医師に「手順書の範囲外であるため、特定行為は実施出来ません。」と報告します。

あえて、数値を載せていないのは数値を載せてしまうと使う条件が絞られ過ぎて使いにくくなるためです。

STEP
特定行為の内容
【診療の補助の内容】

侵襲的陽圧換気の設定の変更(後述、補足参照)

STEP
特定行為を行うときに確認すべき事項
【特定行為を行うときに確認すべき事項】

□適切に気道確保されている
□意識状態の変化:意識レベル、鎮静スケール(RASSなど)、鎮
痛の評価(BPSなど)、せん妄評価(CAM-ICU、ICDSCなど)
□肺酸素化能:PaO2、SpO2
□肺胞換気:pH、PaCO2、ETCO2
□実測された換気状態:1回換気量、分時換気量、気道内圧
□グラフィックモニタ、人工呼吸器との同調性
□呼吸仕事量
□気道分泌の量と吸引による除去、貯留の状態
□循環動態の変化:心拍数、血圧、不整脈、虚血性心電図変化
□合併症の有無:気胸、皮下気腫、無気肺など
□設定の調節では対処できない問題の有無:病状の悪化など

各項目をチェックしていきます。逸脱する項目があった場合、特定行為は実施出来ないと判断し、医師に報告します。

STEP
医師への連絡
【医療の安全を確保するために医師・歯科医師との連絡が必要と
なった場合の連絡体制】

担当医師

ここは、主治医です。連絡方法は、確認しているかみたいなニュアンスです。

STEP
特定行為実施後の連絡
【特定行為を行った後の医師・歯科医師に対する報告の方法】

1.担当医師の携帯電話に直接連絡
2.診療記録への記載

主治医へ報告し、電子カルテに記載します。

厚生労働省が紹介している手順書を各病院がアレンジして使っています。当院の手順書も大まかに同じ内容ですが、多少は異なっています。

手順書はどうやって使っているの?

当院では、手順書は電子カルテにテンプレートが存在しています。情報システム部とも話し合い、テンプレートが電子カルテ上にあり、それをチェックしていく方が効率が良く、全員が同じ記録の記載が出来ると意見がまとまりました。

実際に使用する場合は、PCでチェック項目をクリックしながら行います。PCがない場所では、紙で予め印刷してあるものを使いますが、最終的な記録は電子カルテのテンプレートです。

手順書の範囲から逸脱したら特定行為は出来ない?

基本的に手順書の範囲から逸脱した時は、特定行為は出来ません。

しかし、医師から了承が得られれば「直接指示として」特定行為を実施します。

この記事を書いた人

看護師のキャリアと働き方の奮闘について情報を発信中

シトラス
  • 30代 2児のパパ
  • 会社員を経て看護師になる
  • 看護師5年目で特定行為研修を受ける
  • 妻のうつにより育休&時短勤務を経験

修了した特定行為区分

  • 呼吸器(気道確保に係るもの)関連
  • 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連
  • 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連
  • 動脈血液ガス分析関連
  • 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連
  • 循環動態に係る薬剤投与関連
  • 術後疼痛管理関連
よかったらシェアしてね!
目次