私の所属している施設では、「認定看護師」と「特定認定看護師&特定看護師」は別のチームとして活動しています。共同で活動できる部分に関しては一緒に活動しています。(RST・NST・RRSなど)
別のチームとして活動している理由は、認定看護師は特定行為を行わないため活動指針や活動内容に違いが出てくるためです。
認定看護師(A課程 2026年で廃止) 特定認定看護師(2020年から始まったB課程)
- 各領域の特定行為修了者の仕事内容
- どのような経緯で、現在の仕事内容になったのか
- 特定行為を活用するときの考え方・意識していること

1.各領域の特定行為修了者の仕事内容

私の所属している施設には、私が研修を修了した6区分(主に集中治療関連)以外の特定行為区分を修了したスタッフも在籍しています。
- 術中麻酔管理領域
- 集中治療関連の特定行為6区分(パッケージ研修ではない)
- 糖尿病・代謝疾患等の血糖コントロールに係る薬剤投与関連(パッケージ研修ではない)
- 創傷管理関連(パッケージ研修ではない)
創傷管理関連



このスタッフは、特定行為研修を受講する前から皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC看護師)として、褥瘡対策を専門として院内を横断的に活動していました。
そのため、WOC看護師としての活動を拡大する形で、特定行為デブリードマン(壊死組織の除去)と陰圧閉鎖療法を行っています。
元々、専門分野の活動を行っていたので研修修了後も働き方は大きく変化はありません。
糖尿病・代謝疾患等の血糖コントロールに係る薬剤投与関連



このチームは、糖尿病の診療科の医師の下で活動しています。創傷管理関連のスタッフとは違い、看護師業務も兼任しています。
電子カルテの指示にも、1stコールは特定看護師と明記されていて、自部署だけでなく他部署からも相談の連絡がきています。
- 血糖の指示が途中からなくなっています。主治医は、外勤でいないし患者さんのご飯は届いてしまったし、以前の指示通りで良いですか?
-
血糖血の変動はないので、このままお願いします。
- Aさんの食前の血糖値が低いです。このまま食事前にインスリンを使用しても良いですか?
-
入院してから間食をしなくなったり、食事量が減ってはいませんか?もしそうであれば、インスリンを減らす必要がありますので一度患者さんに確認して貰えますか?


術中麻酔管理領域



OPE室での活動がメインになります。
麻酔科が管理するようなケースよりも、自科麻酔(外科医が自分で行う麻酔)の時に介入することが多いそうです。
インタビューした方には、OPE室経験がなく「術中麻酔管理領域パッケージ研修」を修了し、集中治療室で勤務されている方もいました。
集中治療関連の特定行為区分
- 呼吸器(気道確保に係るもの)関連
- 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連
- 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連
- 動脈血液ガス分析関連
- 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連
- 循環動態に係る薬剤投与関連





それぞれ、集中治療室・救命センター・一般病棟など自分の所属している部署で活動しています。
主に、呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連と動脈血液ガス分析関連の使用頻度が多いです。
看護師業務を兼任しながら、特定行為を行っているスタッフと活動日を設けているスタッフに別れています。
活動日の有無





活動日を設けているのは回答者の内、30.9%です。
私の施設でも、同じ特定行為区分を修了しても活動日を設けていて医師と一緒に診療を行うスタッフもいれば、看護師業務を兼任しながら特定行為を行うスタッフもいます。
結局のところ、自分が何をしたいのかによってどうやって特定行為の活用方法が違ってきます。
まとめ
修了後の働き方は、本人が「特定行為を使って何をしたいのか」という希望が大切。例えば、「看護師業務をメインに特定行為は+αという形で自部署で活動がしたい」 「修了した特定行為をフルに活用したいから日勤は全て活動日に当てて、医師と診療にあたりたい」といったやりたいことが重要です。

